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海外を拠点としながら働くWEB系エンジニアの徒然ブログ

中国トレラン 〜 連雲港山海

はじめに

6月15日に人生2度目のトレランに参加してきました。
場所は中国江蘇省連雲港市で行われました。中国10大港湾の1つです。山東半島の下の付け根くらいにあります。
中国語で连云港(Liányúngǎng りゃんゆんがん)と書きます。
日本語でググってもほとんど情報が出てこないあたり、あまり日本人には馴染みのない地方都市かと思います。






以下のジェトロの記事のよりますと、
日本企業誘致目指し、連雲港市が投資懇談会 | ビジネス短信 - ジェトロ

連雲港市は江蘇省東北部に位置し、新ユーラシアランドブリッジ(中国と欧州を結ぶ鉄道)の起点都市として知られるが、「一帯一路」構想の下、中国・カザフスタンの物流中継基地、上海協力機構の海につながる拠点として、港湾、鉄道、空港などのインフラ整備が進展している。

日本との関係では、1983年に大阪府堺市と、1998年に佐賀市とそれぞれ友好都市を提携しており、日本からの投資プロジェクトは累計243件、実行ベースの投資額は2億3,000万ドルで、昭和電工シマノ、アマダ、味の素、カンタツ、ヤマコなどが連雲港市に進出している。

とのこと。今回のトレラン大会を発見するまでは、私は連雲港のことを知りませんでした。


申し込み

さて、いつものサイトから申し込みをします。参加料金は35キロの部で399元。約6,400円くらいです。

连云港山海100国际越野挑战赛 - 爱燃烧

iranshao
iranshao


今回の大会は100、70、35キロの3部制です。前回はじめてのトレランで20キロ走ったので、今回は35キロに挑戦です。
35キロのコースは、最初に500m登りまして、そこから20キロくらいまでずっと山を走ります。その後は比較的平地を進むという流れです。チェックポイントは4つ。

35キロのコース
35キロのコース



持ち物は変わったものはありません。トレランバッグ、携帯充電器、ヘッドランプ、雨よけ、ホイッスル、1000kcal食料など。

装備品
装備品


大会当日までにSMS経由でいろいろ連絡が来ます。大事なのは参加証を印刷してサインしてもっていくとこですね。
大会からWeChatのサイトが案内されるのでダウンロードして持っていきます。

参加証
参加証


詳細なコースは、アプリで案内されました。两步路户外助手というアプリです。
これがよくできていまして、現在地と標高がわかりやすく見れまして、当日も活躍しました。

两步路
两步路



前泊 - 観光

大会は土曜の朝からなので、有給とって金曜日に前入りします。連雲港までは上海から飛行機で1時間。往復1万円くらいです。
金曜日の午前中に着きました。小さいかわいい空港です。

連雲港空港
連雲港空港


空港から幸福広場まで空港バス(20元)で移動しまして、そこからバスで中心部まで移動します。
BRTが整備されていましたので、中心部でのバス移動はスムーズでした。
バス・ラピッド・トランジット - Wikipedia

BRT
BRT


市内中心部に着きましたら、まずホテルのロビーで大会の参加受付を行います。参加グッズの中に海苔が入ってましたが、名産なのかな?まだ食べていません。

参加グッズ
参加グッズ


宿は予めエアビーで予約しておきました。宿は小区という住宅区画の1部屋です。千櫻小区というちょっとオシャレな名前。

千櫻小区
千櫻小区

室内 ソファ
室内 ソファ

室内 ベッド
室内 ベッド



さて、宿に荷物を置きまして、まずは昼飯です。口コミサイトで評価の高い広東料理屋です。

広東料理
広東料理


その後は観光です。連雲港の観光地といえば、花果山です。西遊記孫悟空が産まれて、暴れた場所です。
西遊記のあらすじはこちらから。
西遊記 原作のあらすじ//全百話の結末までを簡単にたどると… | 笑いと文学的感性で起死回生を!@サイ象

平日だったためかガラガラでした。山頂の玉女峰まで園内バスで登りまして、そこから徒歩で降りてくるというルートを取りました。

花果山
花果山


花果山の観光区全体は歩いて周るには大きすぎます。

花果山全体マップ
花果山全体マップ

売店ではちゃんと、如意棒と緊箍児が売ってました。

売店
売店

いくらなんでもピンクパンサーはやりすぎかと。

猿の売店
猿の売店

山頂600mくらいの高さです。

山頂 玉女峰
山頂 玉女峰

山頂にはタバコを吸ってやさぐれた孫悟空がいました。

やさぐれ孫悟空
やさぐれ孫悟空



夜は海鮮料理を堪能しまして、翌日に備えて、早めの就寝です。

新鮮な海鮮
新鮮な海鮮

海鮮料理
海鮮料理

翌日の朝ごはんのために市場に寄る 
翌日の朝ごはんのために市場に寄る 



トレラン当日

朝ごはんを食べて、タクシーでスタート会場の連雲港老街という場所に向かいます。
ざっと見回して、日本人らしき人は見当たらず。大連トレランとは違い、ほとんど参加していないのでしょう。欧米人を数人見たくらいです。

スタート地点
スタート地点

スタート地点
スタート地点


Aから始めるゼッケンは100km、Bは70km、Cは35kmを表しています。スタートは一斉です。
スタートは8時。いろいろ挨拶とかありましたので、5分遅れでスタートしました。


35km組は制限時間10時間。4つのチェックポイント(CP)を超えていきます。
スタートからすぐに登りです。そして20キロ地点の第3チェックポイントまでひたすら山となっています。

スタートしてからすぐに登山道を登る
スタートしてからすぐに登山道を登る

上まで登ってくると港が一望できました。中国10大港湾に並ぶだけあって、その規模に圧倒されます。

連雲港の港風景
連雲港の港風景

全CPに渡って、果物やスポーツドリンク、水は提供されていまして、加えて各CPごとに異なった軽食が振る舞われていました。
CP1では鴨肉です。しょっぱくて美味しかったです。

鴨肉
鴨肉

CPの果物
CPの果物

水

CP2までは山頂あたりを進んでいきます。

CP1付近の整備された山道
CP1付近の整備された山道

混雑
混雑

山道
山道

CP2
CP2


CP2まではまだ楽しく走っていたのですが、CP3までが非常にキツかったです。11kmで3時間、山を3つ超えるというルートです。
上りの勾配がキツく、体力をどんどん奪われます。
1つの山を越えたところで、村のひとたちが水を配ってくれていました。このような協力は嬉しいですね。その一方でランナー相手に商売している人もいましたが。
下りの勾配もキツく、すべての山で下り渋滞を起こしていました。

3つ目の山の登りがあまりにキツくて、大型休息を取りつつも、諦め始めてきました。「時間に間に合わないからギブアップだろう」というのを期待してしまっています。
しかし、いざチェックポイントについたら、あまり時間制限は関係なかったようで、普通に通過できます。100キロの人たちがいるから、短い人たちのは気にしないのでしょう。結局4時間かかって、CP3に到着しました。

尾根
尾根

山の裏の景色
山の裏の景色

尾根
尾根

CP3
CP3

米麺
米麺



さて、超重い腰を上げて、残り15キロを進もうと思います。もう大型の山はないので、比較的平地を進み続けます。
次のCPまでは7km。市街地の小さい山を越えて、舗装路を進むコースです。

小さい山
小さい山


CP4に到着時点で8時間半経過してました。残り1時間半です。ここまで来たら10時間以内にゴールしたい!


しかし最後に待ち受ける難関は、ただただ7キロの橋。まっすぐな橋。景色の変わらない橋。
運営はどうしてもこの橋を渡らして、島をゴールにしたかったんでしょうね。もう馬鹿かと。
足は痛すぎるし、ちょっと走ると攣りそうになる状況ですが、早歩きしながら、たまに走ってを永遠に繰り返しました。

橋の入り口
橋の入り口
橋の中間
橋の中間
橋の終わり
橋の終わり


橋の終わりについたときには嬉しかったですね。あとはゴールまで1キロ。残り15分。余裕です。
頭の中にはサライが流れています。

ゴール
ゴール

ゴールのご飯
ゴールのご飯


ゴールでは海鮮麺が美味しかったです。缶ビールもありましたが、さすがにあまり飲めなかったです。
帰りは路線バスで市内中心地まで帰ります。あの辛かった橋を10分くらいで通過していくバスには悲しさを覚えました。

全参加者のCP通過時間は公開されていました。

CP通過時間
CP通過時間

100kmのトップは14時間でゴール、70kmは9時間15分、35kmは5時間52分。化物ですね。
いずれのトップも2位にぶっちぎりの差をつけています。

夜は爆睡しまして、日曜日に上海に戻りました。

中国はトレランが盛んらしいので、ちょっと参加ハードルがありますが、ぜひチャレンジしてみてください。

以上